構想から完成までLumionを活用する方法

Lumionを最大限に活用する建築ビジュアライゼーションガイド

設計に『ビジョン』を与える

建築家やデザイナーにとって、効率性は創造性を支える重要な要素です。アイデアが生まれた瞬間から、それが形になるまでの過程では、想像力と同じくらい柔軟で、創作スピードに追従できる信頼性の高いツールが求められます。

建築ビジュアライゼーションには無限の可能性がありますが、ワークフローへの取り入れ方に「唯一の正解」はありません。Lumionは、日々の設計業務に自然に溶け込むよう開発されており、設計者それぞれの表現スタイルを尊重しながら、作業効率を高めます。

周辺環境との関係性を確認したいとき、空間に差し込む光を素早く検証したいとき、あるいは完成度の高いプレゼン用ビジュアルを制作したいときなど、必要な場面で、必要な分だけ活用できるのがLumionの強みです。

コンセプト表現からリアルな表現まで

Lumionは、完成形を美しく描写するためのツールにとどまりません。

高速なレンダリング性能と時間短縮を支援する多彩な機能により、設計者はさまざまなデザイン案や表現スタイルを気軽に試すことができます。公開されている動画では、同一モデルを使いながら、コンセプト表現と写実的表現の両方を可視化するプロセス が紹介されています。

ここからは、設計プロセスの主要なフェーズごとに、Lumionがどのように設計を支えてくれるのかを見ていきましょう。

モデリングワークフローを効率化する

コンセプトから図面へと至る道のりは、決して一直線ではありません。フィードバックや関係者の意見を取り入れながら、何度も検討と修正を重ねていく中で、時間管理は非常に重要な要素 になります。

初期スケッチから3Dモデルへと発展させる過程では、コンテキスト内でデザインを迅速かつ効率的に検証できる環境が不可欠です。

Lumionは、こうしたニーズに応えるために設計されています。
Lumion LiveSyncは、CAD・BIM・3DモデリングソフトとLumionをリアルタイムで接続するプラグインです。モデリングとレンダリングを同時に行えるため、設計案を試しながら、その場で空間の印象を確認できます。モデルに加えた変更は、即座にLumionのシーンへ反映されます。

さらに、Lumionは多くのCAD・3Dモデリングソフトに対応しているため、ツール同士の互換性を心配する必要はありません。CAD側での修正内容がスムーズに反映され、変更による影響をほぼリアルタイムで把握できます。

周辺環境から設計を考える

建築は、常に周囲の環境と対話する存在です。そのため、設計の初期段階では、ボリューム、建物高さ、敷地条件、都市との関係性などを把握するための 敷地分析 が欠かせません。

Lumionでは、こうした文脈を視覚的に把握できます。OpenStreetMap を活用することで、世界中の多数の地域について、標高データや衛星画像を数秒で読み込むことが可能です。建物、道路、水域、緑地、交通インフラなど、プロジェクトに応じて必要な要素を選択してインポートできます。

特定の敷地条件をさらに詳しく検討したい場合、Lumionのランドスケープツールを使えば、設計周辺の地形を直感的に調整できます。

山、草地、地面、水面などをペイントや配置で即座に作成できるため、実際の環境に近い状況を短時間で再現できます。これにより、計画中の建物がその場所に適しているかどうかを確認し、注意すべきポイントを早い段階で洗い出すことが可能になります。

また、プリセットまたはカスタムの HDRIスカイを使用することで、自然光が建物や周辺環境にどのように影響するかも検証できます。天候、季節、時間帯ごとの光環境をリアルに再現できるため、日照条件の検討にも役立ちます。

リアルタイムで設計判断

コンセプトがまとまり始めたら、次はそれを実現性のある計画へと落とし込む段階です。Lumionを使えば、さまざまな設計要素をリアルタイムで検証し、それぞれの選択がプロジェクト全体にどのような影響を与えるかを即座に確認できます。

特に重要なのが マテリアルです。Lumionでは、特定の環境下で素材がどのように見えるかを簡単に評価できます。実空間に近い条件で複数の素材案を比較することで、完成後のイメージを明確に描くことができ、設計判断への確信も高まるでしょう。

Lumionのライブラリには高品質なマテリアルが豊富に用意されており、どの面にもリアルな質感をすぐに適用できます。さらに、独自のマテリアルを読み込み、色や質感、仕上げを調整することも可能です。完全なPBRマテリアルワークフローにより、より精度の高い検討が行えます。

クライアントとの協業をスムーズに

アイデアの共有は、必ずしも時間のかかる作業である必要はありません。Lumionを使えば、プロジェクトの進行に合わせて迅速かつ効率的にビジュアライゼーションを作成可能です。チーム内で最新案をすぐに共有し、必要なフィードバックを得られます。

この段階では、シンプルに整理された3Dモデルが効果的です。過度なリアリティにとらわれず、デザインの本質的な要素だけを伝えられます。

Lumion独自のスタイライズドアセットを活用すれば、スケール感やプロポーション、全体の印象を素早く提示でき、細部の検討に入る前に方向性について合意を得ること可能です。このような段階的なプレゼンテーションにより、次のフェーズへ安心して進むことができます。

ディテールを詰め、完成度を高める

より詳細な検討に進む段階では、Lumionの充実したアセットライブラリが力を発揮します。シーンに文脈を与えることで、空間はより生き生きとした表情を持ち、体験としての説得力が増します。

リアルな人物、オブジェクト、自然要素を取り入れることで、空間の使われ方を具体的に示し、機能性や美しさを検証できます。Lumionには 8,000点以上のアセット が用意されており、どのシーンにも即座にリアリティと臨場感を加えることができます。適切なモデルを配置することで、設計は「完成形」に近づき、見る人はその空間に自分自身を重ね合わせることができるようになります。

また、高精度なランドスケープマテリアルやプリセットを使えば、周辺環境との関係性も細部まで可視化できます。

プレゼンテーションに向けた仕上げをする

設計が最終段階に入ったら、可能な限り多くの情報を盛り込んだ フォトリアルなビジュアル を作成したくなるはずです。クライアントや関係者に提示する場合は、細部まで丁寧に仕上げた表現が重要になります。

Lumionには、そのための多彩な機能が用意されています。インテリアシーンでは、レイトレーシングエフェクト を使うことで、ワンクリックで非常にリアルなレンダリングが可能です。光の計算が正確に行われるため、自然なライティング、影、反射が自動的に表現されます。

さらに、カスタムエフェクトスタック を作成して保存すれば、複数のレンダリングや将来のプロジェクトにも同じ表現を簡単に適用できます。

複数のレンダリングで統一感を持たせたい場合は、LUTカラーグレーディングプリセット が有効です。色調整の手間を省きながら、特定のムードやスタイルを安定して表現できます。

Lumionには12種類のLUTプリセットが用意されており、カラーコレクションエフェクト内から選択できます。独自のLUTファイルを読み込むことも可能です。

また、Lumionスタイルを活用すれば、複数のエフェクトを個別に調整することなく、ワンクリックで完成度の高いビジュアルを実現できます。屋内と屋外の両方のシーンに適しており、ボタンをクリックするだけで、個性的で魅力的な仕上がりを実現します。

Lumionには、レンダリングをプレゼンテーション向けに仕上げるための便利なツールも揃っています。アニメーションによる工程表現、シネマティックな映像を作成できるカメラパスプリセット、複数のアニメーションを同時に書き出せるマルチクリップレンダリングなどが用意されています。

設計プロセスのすべてを可視化する

設計上の課題解決、素材検討、敷地把握など、どのフェーズにおいてもLumionは設計者を支えます。プロセス全体を通して使い続けることも、必要な場面だけピンポイントで使うことも可能です。

定期的なアップデートによって、新しいツールやエフェクト、ライブラリコンテンツが常に追加されています。現在開発中の機能や今後のリリース予定については、プロダクトロードマップで確認でき、要望や評価を送ることもできます。

Lumionをまだ使ったことがない方は、14日間の無料Lumion Proトライアル で、これらすべてを実際に体験できます。

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