最新アップデートの注目ポイントを徹底解説

Lumion 2023.3 では、設計からプレゼンテーションまで、制作プロセス全体を底上げする多彩な新機能が追加されました。あわせて、100種類の精細な自然素材と50種類の高品質な3D静止キャラクターがライブラリに新たに加わっています。
本記事では、最新アップデートの主なハイライトを分かりやすく紹介します。シーン構築をスピードアップしたい方、レンダリング表現をより正確にコントロールしたい方、あるいはデザインコンセプトを直感的に伝えたい方に向けて、Lumion 2023.3の新要素を最大限に活用する方法を解説します。
まずは全体像をチェック
チュートリアル動画では、Lumion 2023.3に含まれる新機能や改善点を短時間で把握できます。動画で概要を掴んだあとは、以下で各機能をより詳しく見ていきましょう。
まだ最新版を使っていない方へ
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より快適になったシーン構築体験
いよいよシーンづくりの時間です。Lumion 2023.3には、作業効率を高め、操作の自由度を向上させ、レンダリング品質をさらに引き上げるための機能強化が数多く盛り込まれています。
ここでは、Lumion 2023.3によって実現できる、よりスムーズなシーン構築のポイントを紹介します。
実際の地形を正確に把握する
OpenStreetMapは、設計を現実世界の文脈に落とし込むための非常に有用なツールです。場所を検索するだけで、都市や郊外エリア全体のマップや衛星画像をLumionに直接読み込むことができます。

Lumion 2023.3では、このプロセスがさらに洗練されました。ダウンロード時間が大幅に短縮され、衛星テクスチャの解像度も向上しています。
OpenStreetMapの具体的な使い方については、Lumionのサポートガイドで詳しく紹介されています。
数秒で風景を作り替える
屋外環境の表現を強化するため、18種類の高品質なランドスケープ用テクスチャプリセット が新たにLumion に追加されました。
これらはランドスケープモードのペイントタブから利用でき、草地、砂利、岩、砂、雪など、多彩な表情をシーンに簡単に加えることができます。短時間で空間に個性を与えたい場合に非常に効果的です。
シーンへの配置作業をもっと簡単に
これまでの「マス配置」機能は強化され、ライン配置 という新しい名称になりました。オブジェクトはスプラインに沿って配置され、コントロールポイントやギズモを使って直感的に調整できます。

平坦でない地形への配置も問題ありません。新たに追加された 「地形に沿わせる」機能 を使えば、斜面に植物を配置したり、傾斜のある道路に車を自然に並べたりすることが簡単に行えます。
さらに、クラスター配置機能も刷新され、UIと機能の両面で進化しています。

最大20種類のアセットを選択し、配置範囲、数量、向きなどをランダムにコントロールできるため、自然で柔軟な表現が可能です。ランドスケープ形状に追従させる設定も用意されており、配置の自由度はさらに高まりました。
照明を思い通りに調整する
設計者にとって、光の当たり方を正確にコントロールすることは非常に重要です。Lumion 2023.3では、オムニライト用IESプロファイル の導入により、より現実に近い照明の調整が可能になりました。

オムニライトを選択し、IESプロファイルを読み込み、メーカーの仕様に合わせて明るさを調整するだけで、実在する照明器具に近い光を再現できます。さらに、オムニライト用の 10種類の新しいIESプリセット も追加され、空間の雰囲気づくりが一段と簡単になりました。
Lumion 2023のライティング機能についてさらに詳しく知りたい方は、リアルなインテリア照明を実現するための記事もぜひ参考にしてください。
新しい環境を探索しよう
昨年開催されたLumionのオータムコンペティションでは、ユーザーに新しいサンプルシーンの制作が課題として出されました。その中で選ばれた最優秀作品が、Kenta Miyakawaによる「House of Time」 です。Lumionのウェルカムスクリーンで、他のサンプルシーンと並んで目立つ位置に掲載されています。

この作品は、建物の内部・外部・周辺環境までを網羅した完成度の高いシーンで、現在はLumionの起動画面に表示される公式サンプルとして収録されています。多様な設計タイプに応用できるため、自身のデザインのベースとして活用したり、アイデア検証用のシーンとして使ったり、あるいはインスピレーション源として参照することも可能です。
アイデアを分かりやすく伝える
クライアントにデザインを提示する場面は、最終段階であっても、初期検討の段階であっても重要です。最近追加された スタイライズドアセット を活用することで、インテリア・外観・ランドスケープのコンセプト検討を、より説得力のあるビジュアルで表現できます。

デザインの本質を伝えるために
ローポリゴンモデルは、多くの設計者に親しまれてきた表現手法です。Lumionでは、デザインの要点にフォーカスできるよう設計された、独自のスタイライズドアセットセットが新たに用意されています。
これらのスタイライズドキャラクター、車両、樹木は、スケール感や周辺環境を示しながらも、デザインの本質を邪魔しません。コンセプトを明確に伝えたい初期段階のプレゼンテーションに最適です。ライブラリ内の 「Stylized」カテゴリ から簡単に見つけることができます。
デザインそのものに語らせる
建築、家具、プロダクトを分かりやすく提示するための デザインショーケーステンプレート も、全面的に改良されました。

使い方はシンプルです。起動画面から「新規作成」を選び、テンプレートを開いてモデルを追加し、レンダリングするだけ。スタジオショーケーステンプレートが、展示に最適なライティング環境を自動的に構築します。
自分らしさを表現する
レンダリングに個性が宿ると、単に建物や空間を見せるだけでなく、ストーリーを語る表現になります。それは他の作品との差別化につながり、クライアントとの感情的なつながりを生み出します。明確なデザインの意図とビジョンを効果的に伝えることで、具体的な感情や反応を呼び起こし、デザインをより記憶に残るものにすることが可能です。

Lumionのエフェクトスタックを使えば、リアルスカイによる写実的な表現から、繊細なカラーコレクションまで、幅広いスタイル調整が可能です。より自由度の高い表現で、自分だけの世界観を作り上げることができます。
空をカスタマイズする
屋外シーンの雰囲気を細部まで作り込みたい場合は、独自の HDRIスカイ を読み込むことで、狙い通りの空気感を演出できます。
リアルスカイエフェクトを追加し、「読み込み」アイコンからHDRI画像を選択するだけで、既存のスカイマップが置き換わり、シーンの主要な光源および背景テクスチャとして機能します。各種スライダーは、プリセットと同様にカスタムスカイにも適用されます。
自分らしいスタイルを見つける
複数のレンダリングで統一感のある表現を行いたい場合、LUTカラー補正 が効果的です。色調を効率よく調整し、特定のムードを一貫して表現できます。Lumionには現在、12種類のLUTカラープリセット が用意されており、「Crisp morning」や「Twilight dream」など、目的に応じた雰囲気を簡単に選択できます。

強さはスライダーで調整できるため、控えめにも大胆にも表現可能です。独自のLUTファイルを読み込むこともできます。
ディテールで完成度を高める
自然表現、人物、ライティング、テクスチャといったディテールは、設計意図をクライアントや関係者に正しく伝えるための重要な要素です。完成後の空間体験を具体的に想像できるほど、意思決定の質も高まります。

Lumion 2023.3では、精細な自然アセット、リアルな静止キャラクター、PBR対応のランドスケープテクスチャが拡充され、より現実に近いビジュアライゼーションが可能になりました。ぜひ最新の追加要素を活用し、Lumionコミュニティで作品を共有してください。
これからもさらに進化は続く
Lumionチームは、既存機能の改善と新機能の開発に継続的に取り組んでいます。今後追加してほしい機能についての意見や要望があれば、製品ロードマップを通じてフィードバックを送ることができます。
なお、最新版のLumion 2025について詳しく知りたい方は、Lumionの公式サイトをご覧ください。
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