Lumionでリアルな自然光表現を実現する方法

レンダリングで建築を照らす自然光を表現する

自然光は、リアルで説得力のあるビジュアライゼーションを作るうえで欠かせない要素です。現実世界では、光が空間の印象を決定づけています。だからこそ、レンダリングにおいて自然光を正確に再現できるかどうかは、完成イメージの伝わり方に大きな差を生みます。

自然光は、マテリアルの質感を引き立てるだけでなく、ダイナミックな影を落とし、空間に奥行きと空気感を与えます。

建築家やデザイナーにとって、時間帯や季節によって太陽光がどのように建築に作用するかを理解することは、機能性と美しさを両立させる設計判断にも直結します。Lumionでは、直感的なツールを使って自然光の分析・再現を簡単に行えます。ここからは、その具体的な方法を見ていきましょう。

サンエフェクト(Sun)で太陽の位置を調整する

自然光表現の基本は「太陽」から始まります。LumionのSunエフェクトは、空の中での太陽位置をコントロールし、時間の経過による光の変化をアニメーションで表現するのに最適です。

太陽の位置によって、以下の要素が大きく変わります。

  • 空間の雰囲気
  • 影の向きや長さ
  • マテリアルの見え方

これらの変化を可視化したアニメーションは、設計意図を伝えるうえで非常に効果的です。

使い方(基本)

  1. ムービーモードを開く
  2. +FX」から Sun を選択
  3. タイムラインをフレーム0に設定
  4. Sun height(太陽高度)と Sun heading(方位)を調整
  5. Create keyframe」をクリック
  6. タイムラインを最後のフレームに移動し、同様に設定

影の質感を調整する

Sun disk size を変更すると、影のシャープさが変わります。

  • ディスクサイズが大きい → 柔らかい影
  • ディスクサイズが小さい → シャープな影

レイトレーシングを有効にしている場合、この違いがより自然に表現されます。

サンスタディ(Sun study)効果を活用する

ムービーモードには、Sun study という強力な機能も用意されています。これは、実在する場所・日時・時間帯の太陽位置を正確に再現するためのエフェクトです。

建築物に対する日照条件を把握することで、次の要素をより的確に検討できます。

  • 採光計画
  • 日射遮蔽
  • 周辺環境との関係性

設定方法

  • Editボタンをクリックすると世界地図が表示され、任意の場所を指定可能
  • 緯度・経度を数値で調整することも可能
  • 日付、時刻、タイムゾーン、サマータイムも設定可能

Sunエフェクトと同様に、キーフレームを使って太陽の動きをアニメーション化できます。

リアルスカイ(Real skies)エフェクトを使用する

自然光を考える際、太陽だけでなく「空」も重要な要素です。朝の澄んだ空、曇天、夕暮れ、星空──空を変えるだけで、シーン全体の印象は大きく変わります。

Lumionの Real skies エフェクトには、さまざまな気候や時間帯に対応した高品質な空が用意されています。

設定では以下の要素を調整可能です。

  • Heading(向き)
  • Brightness(明るさ)
  • Background brightness
  • Sun intensity
  • 空の反転(Flip)

Sunエフェクトと併用する場合は、エフェクトスタック内でSunをReal skiesの上に配置してください。そうすることで、太陽位置の調整が正しく反映されます。

レイトレーシングで自然光を表現する

自然光表現を語るうえで、レイトレーシングは欠かせません。実世界の光の挙動を自動的にシミュレーションし、以下を自然に再現します。

  • 面を滑るように広がる日差し
  • ガラスや金属に映り込む反射
  • 周囲環境と整合した影

フォトモードまたはムービーモードで、Ray tracing を有効にするだけで効果を得られます。複数のシーンで使う場合は、カスタムFXスタックに保存しておくと効率的です。

特にレイトレーシングは、以下との相性が抜群です。

これらの表現については、関連記事もぜひ参考にしてください。

スタイル(Styles)で時間帯や気候を再現する

特定の時間帯や気候を素早く再現したい場合は、Lumionプリセットスタイルが便利です。

【例】

  • Day
  • Blue hour
  • Overcast

フォトモードで「Custom style」ボタンをクリックすると選択できます。初期検討やラフな方向性確認にも非常に有効です。

光を使ってデザインする

これまで紹介したテクニックは、組み合わせて使うことが重要です。太陽位置、リアルスカイ、レイトレーシングを適切に組み合わせることで、自然光は単なる演出ではなく、設計を語るための重要な要素になります。

Lumion 2024では、リアルタイムレイトレーシング、高品質PBRマテリアル、リアルなアニメーションキャラクターなど、表現力を大きく高める機能が揃っています。

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