レイトレーシングでガラスをリアルに再現する方法を紹介

ガラスがもたらす建築表現の力

ガラスは、建築デザインにおいて欠かせない存在です。
光を透過させることで自然な明るさと影を生み出し、反射や屈折によって空間に奥行きとリアリティを与えます。さらに、洗練された印象を演出できる点も、ガラスならではの魅力です。

こうしたガラスの特性を正確にレンダリングで再現するのは一見難しそうに思えますが、Lumion 2025では驚くほど簡単に実現できます。本記事では、レイトレーシングによる高度なガラス表現から、雨粒による情緒的な演出まで、Lumionでできるガラス表現の幅をご紹介します。

Lumion 2025をまだ使用していない場合でも、Lumion Proの無料トライアルで本ガイドの内容をすべて試すことができます。

光に照らされるガラスの表現方法

空間の雰囲気やスケール感を正しく伝えるには、光の振る舞いを正確に再現することが重要です。レイトレーシングは、現実世界と同じように光がガラスと相互作用する様子をシミュレーションすることで、それを可能にします。

Lumion 2025では、レイトレーシングエフェクトがさらに最適化・拡張されました。従来のフラットなガラス面だけでなく、より複雑なガラスオブジェクトにも対応し、高精細な表現が可能になっています。

まずは、フォト・ムービー・パノラマモードのいずれかで「+FX」からRay tracingを有効にしてください。これにより、窓やガラス壁などの平滑なガラス面に対して、リアルな光表現が適用されます。

室内空間でガラスをリアルに仕上げる

次に、室内空間でガラスをよりリアルに見せるためのマテリアル設定を確認します。マテリアルメニューから「Glass」を選択し、「Interior Glass」を使用すると、大きく平坦なガラス面に適した設定を利用できます。マテリアルをダブルクリックして設定画面を開き、以下の調整を行います。

まず「Relief」と「Map scale」を少し上げることで、実際のガラスに見られるわずかな歪みが加わり、均一すぎない自然な表情になります。さらに「Distortion」を調整すると、ガラス越しに見える反射や屈折が現実に近い形で歪みます。
Emulated thickness」ではガラスの厚みを設定でき、光の透過具合に影響を与えます。ガラス内部で吸収される光の量は、「Absorption」を調整することでコントロールできます。

色味を加えて印象を変える

ガラスマテリアルにはカラー設定も用意されています。わずかに色味を加えるだけでも、空間全体の印象は大きく変わります。 シーンのコンセプトや用途に合わせて色を選ぶことで、ガラスにオリジナリティを持たせることが可能です。

雨粒で空間に温度感を加える

落ち着いた、居心地のよい室内空間を演出したい場合、雨筋の表現が効果的です。マテリアル設定内の「Force rain streaks」を上げたうえで、ムービーモードに切り替え、「Precipitation」エフェクトを追加します。

その中にある「Rain streaks」スライダーを調整すると、ガラスに伝う雨粒の量をコントロールできます。これだけで、しっとりとした雨の日の情景を、印象的なアニメーションとして表現できます。

複雑なガラス形状を際立たせる

Fully ray-traced glassは、Lumion 2024で新たに追加された高度なガラスマテリアルです。
ワイングラスやガラス瓶など、形状が複雑なオブジェクト向けに設計されており、通常のレイトレーシング対応ガラスよりも、屈折や反射を正確に再現します。

使用方法は、ガラスオブジェクトにガラスマテリアルを割り当てたあと、「+FX」のRay tracingエフェクト内で「Show more」を開き、「Fully ray-traced glass」を有効にします。

最良の結果を得るためには、マテリアルを両面表示に設定し、エミュレート厚みを0にすることが推奨されます。

光と色で空間を演出する

リアルなガラス表現に慣れてきたら、色付きの影にも挑戦してみましょう。ガラスマテリアルの色を変更すると、その色味が室内に影として落ち、空間全体がやわらかく染まります。
簡単な設定変更だけで、感情に訴える印象的なインテリアシーンを作り出すことができます。

さらに広がるマテリアル表現

LumionのPBR(物理ベースレンダリング)ワークフローを活用すれば、ガラスに限らず、あらゆるマテリアルを自由に作り込むことができます。

内部ライブラリには1,500点以上の高品質マテリアルが用意されており、自作テクスチャの読み込みや、マテリアルエディタによる細かな調整も可能です。最新機能やコンテンツをすべて利用したい場合は、Lumion Pro 無料体験版 からお試しください。

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