愛車をLumionの中で表現したい!そんな願望を叶えてみました
Lumion11で追加された機能、メタリックカーシェーダーの話をしていたとき、ブログ部のひとりが「愛車をLumionの中で走らせてみたい……」とつぶやきました。
ということで、今回はブログ部メンバーの夢を叶えるため、メンバーの愛車をLumionの世界で走らせてみることにしました。走らせる車は、建築家が題材になったドラマでも使用されていた「ボルボV40」。さて、YouTube動画のようにLumionの世界で、ボルボV40を走らせることができるのでしょうか?!
愛車(オブジェクト)をLumionの中に取り込む方法
Lumion内のオブジェクト集に該当の車がない場合は、外部のオブジェクト集からインポートする必要があります。Lumionへ、ダイレクトにインポートすると、細部のカラー変更やオブジェクトの編集ができないことがあるため、まずはSketchUpで、オブジェクトをイメージに近い形へ仕上げます。
この章では、Lumionにインポートする前に、SketchUpでオブジェクトを整える方法をお伝えします。
SketchUpを起動し「コンポーネント検索」に、取り込みたい車の名前を入力します。今回は「ボルボ V40」と入力しました。入力すると、ボルボV40のオブジェクトがあるサイトが表示されます。任意のサイトをクリックし、ボルボV40のオブジェクトをダウンロードします。
このオブジェクトを作成された方は、ボルボV40がとても好きなようで、全カラーのボルボV40がありました。今回は「オスミウムグレーメタリックカラーの愛車」をLumionで表現するため「オスミウムグレーメタリック」カラーのボルボV40だけを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「コンポーネントを編集」にてオスミウムグレー以外のボルボV40を削除します。
ちなみに、この作業はLumionではできません。Lumionにこのオブジェクトをダイレクトにインポートした場合、全てのカラーがそのままインポートされるため、SketchUpで編集する必要があります。
インポートしたオブジェクトをLumionとライブシンクし、Lumionにインポートします。Lumionの画面で確認すると、車が芝生の上に置かれていました。ドラッグして車を道路に移動させましょう。
ここまでがSketchUpでの作業です。車がインポートできたので、次はオブジェクトを「愛車」に近づけるための作業をLumionでおこないましょう。
Lumionマテリアルを活用し、リアルな愛車を追求
LumionでインポートしたボルボV40を見てみると、とてもマットで簡略化されたボルボV40でした……。Lumionのマテリアルを使用して、愛車に近づけましょう!まず「マテリアルライブラリ」から、窓ガラスのマテリアル「Glass Panels Volume 004」を選択し、車の窓ガラスに設定します。
次に、ボディに光沢を出しましょう。「マテリアル」より「マテリアルエディタ」を選択し、ボルボV40のオブジェクトを選択します。「マテリアルライブラリ」「インドア」から「アルミニウム」を選択し、色を選択します。(マテリアルの「アルミニウム」を編集し、編集したものを「カスタム」タブの中に保存すると、マテリアルの名称が「カスタムアルミニウム」に変更されます)
【マテリアルエディタで設定した数値】
・カラーライゼーション(マテリアルの色味を変更):1.0
・グロス(艶感の強弱を調整する効果):2.0
・反射性(光の反射性の設定):1.2
その他マテリアルに「ピュアガラス」という効果があります。ピュアガラスは太陽に照らされたとき、影を表現する効果が得られるため、お好みで設定してみてください。
ここでLumion11から追加され、車のオブジェクトだけ使用できる「メタリックカーシェーダー」という機能をご紹介します。
Lumion11の新機能、メタリックカーシェーダーはリアルな車を表現するための車専用の効果です。細かな調整をしなくても、リアルな車の質感が簡単に出せるためおすすめです。
ただ、外部からインポートした車のオブジェクトには使用できません。Lumion内に用意されている車のオブジェクトを使用するときは、ぜひ使ってみてください。
Lumion内に用意されている車のオブジェクトを選択すると「メタリックペイント」の表示があらわれます。こちらからメタリックカーシェーダーを設定します。(メタリックカーシェーダーはLumion Proのみご利用いただけます)
リアルな愛車が作成できたので、愛車を走らせたい環境をLumionで設定しましょう。
Lumionで雨の日のドライブを楽しむ【FXエフェクトの追加】
Lumionは雲や太陽の光など天候や自然の表現力にも定評があるソフトです。晴天のドライブも最高ですが、雨の日のドライブも風情がありますよね。
また、車の窓ガラスやボディにあたる雨粒がどのように表現されるのか興味があったため、愛車を走らせる天候は「雨」を選んでみました。
FX(カスタムスタイル)で「降水」を選択します。降水の詳細を開き、粒子のサイズや量、雨筋などを設定します。今回は「雨」を選んでいますが、ここで「雪」を選択することも可能です。
フロントガラスを流れるリアルな雨筋が表現されました。(新しい雨筋はLumion Proのみご利用いただけます)いろいろな天候をLumionで試し、さまざまなシチュエーションでドライブが楽しめます。
愛車の準備ができたのでレンダリングして、Lumionの世界を愛車でドライブしてみましょう。
Lumionの世界で愛車を走らせる爽快感
雨の街中を走る愛車、ボルボV40。Lumionの世界で愛車を走らせることができました。少しのコツを覚えてしまうと、このようなことが簡単にできるようになります。ボルボV40に乗っている、ブログ部メンバーも大満足の結果となりました。
Lumionはリアルな表現と汎用性の高いマテリアルなどで、私たちの創造をリアルに表現してくれます。お仕事のちょっとした息抜きや、おうち時間にLumionで趣味のモデルを制作してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
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