レンダリングと建築設計プロセス：Lumionが関係をどのように変えるか

レンダリングに苦労した記憶はもう忘れましょう。
Lumionは、あなたのデザインプロセスにぴったりとフィットすることで、すべてを変えてくれます。
デザインの完成に向けての道筋の中で、どの瞬間にも明確さと洞察力を与えてくれます。

少し前までは、レンダリングは必要だが苦痛を伴う作業であると思われていました。
当時のビジュアライゼーションソフトウェアは導入への障壁が高く、一般的には単一のCADプログラムに限定されており、遅いペースで何ヶ月も練習する必要がありました。

それだけ練習しても、リアルで感情を引きつけるようなレンダリングを作成するには、数週間とまではいいませんが、数日かかることがありました。

そのため、レンダリングは建築や設計プロセスの一部として統合されず、慣れ親しまれませんでした。
建築家とレンダリングの間には、ある種の亀裂が生じており、大企業も中小企業も、高速で美しいビジュアライゼーションの利点を日常業務やワークフローから遠ざけていました。

幸いなことに時代は劇的に変わり、今ではアイデアをスケッチし、CADソフトで基本的な形状をモデリングし、Lumionでスタディを簡単にレンダリングできるようにまでなりました。

「Rendering of a maquette 」Carlos F. Marques（@carlosfmarquess）によるレンダリング

ビジュアライゼーションソフトであるLumionは、建築家の日常の仕事にレンダリングの技術をもたらします。
Lumionは構築された環境の中で形と機能を表現する際に、卓越性と明快さを追求するあなたの意欲を後押しします。そして、創造性、勤勉さ、建築への情熱が高まるように設計されています。

このブログでは、Lumionがあなたの手の延長線上にあるような感覚で、日常の仕事にいかにシームレスに溶け込んでいるかを探っり、Lumionが、設計プロセスのどの段階でもレンダリングできることを知ると同時に、建築の技術とインスピレーションを実現する方法を学びます。

デザインプロセスの各段階でLumionを導入する

建築のアプローチは建物の数だけあり、その手法やスキル、使用するテクノロジーなど、まったく同じ方法の会社（あるいは建築家）はいないと言っていいでしょう。

Lumionは、これまで社内でのレンダリングを業務に取り入れたことがなくても、あなた独自のプロセスやワークフローに適応できるように設計されています。

アイデアの検証、デザインの特定の要素への光の当たり方の検討、周囲の環境に対する建物の形状の検証、上司やクライアントなどに見せるための洗練された美しいレンダリングの作成など、様々な場面で活躍します。

「Modern Victorian Design」MOrendersによりLumion 10でレンダリング

Lumionを使えば、あなたのデザインやアイデアの美しいレンダリングをすぐに作ることができます。
必要なのは3Dモデルだけで、Lumionはレンダリング作業を楽しく生産性の高いものに変えてくれます。
デザインの最初の段階から最終的なビジュアライゼーションまでのプロセスにレンダリングを組み込むことができます。

それは、デザインにより多くの時間を与えます。
アイデアを洗練させ、技術を高め、プロジェクトが周囲の環境に与える影響を十分に検討する時間が増えるでしょう。

Lumionがこれをどのように可能にするかを見ていきましょう。

CADソフトウェアとのシームレスな連携

3DモデルをRhinoやRevitで作成していますか？ワークフローには、3ds MaxやSketchUpを使っていますか？それともBricsCAD、Cinema 4DやMayaのファンですか？

Pixel-HeadStudioによるモデルデザイン

どんなCADや3Dソフトウェアを使っていても、Lumionを使えばモデルを楽にインポートでき、デザインを繰り返し、さらに発展させる際のワークフローを加速することができます。
Lumionは、以下のような一般的なファイルフォーマットをサポートしています。

.DAE（Collada）		.DXF
.SKP（SketchUp）		.3DS
.FBX		.OBJ
.DWG		.MAX（3ds Maxのインストールが必要）

Lumionのモデルのインポートおよび再インポートは、すべてにおいて時間と労力を節約してくれます。

例えば、AllplanからLumionにモデルをインポートしたとします。
Lumionでレンダリングプロジェクトを数時間行った後、3Dモデルに重大なミスを発見します。
Allplanでモデルを修正してから、更新したモデルを再度インポートします。
わずか数秒で、Lumionの対応する建物は、周囲のコンテクスト、カスタマイズされたマテリアル、カメラやムービーのエフェクトなど、作業内容を失うことなく更新されます。

Lumion LiveSyncを使ったリアルタイムレンダリング

再インポート機能を使う以外に、Lumion LiveSyncを使えば、CADでのモデリングとLumionでのレンダリングを同時に行うことができます。
壁の高さを変更しても、窓やドアを追加しても、あるいはCADソフトウェアでマテリアルを変更しても、Lumionプロジェクトは自動的に更新され、実物のような風景、リアルスカイ、植物、家具などの中で変更したモデルを表示します。

この無料のリアルタイムレンダリングのプラグインは、Lumionと以下のようなAEC業界で最も人気のあるCADソフトウェアとのライブ接続を可能にします。

SketchUp LiveSync		Vectorworks LiveSync
Revit LiveSync		AutoCAD LiveSync
ArchiCAD LiveSync		BricsCAD LiveSync
Rhinoceros LiveSync

CADで開発中の3Dモデルをレンダリングすることで、デザインや素材、周囲の環境との調和（またはコントラスト）などについて貴重な洞察を得ることができ、数多くのメリットが得られます。

Lumion LiveSyncプラグインは無料で、簡単にインストールできます。お使いのソフトウェアのプラグインをダウンロードするには、上記のリンクをクリックしてください。

住宅、インテリア、ランドスケープ、都市デザインのための直感的なコンテキスト作成

クライアントの期待は進化し続けています。
レンダリングテクノロジーの成長に伴い、多くのクライアントが、プロジェクトを承認して建設段階に移す前に、完全なビジュアライゼーション/没入体験（画像、アニメーション、VRオプションなど）を求めています。

住宅プロジェクトの車道から夕日がどのように見えるのか、商業施設と周囲の建物とのつながりや、デザインが現実世界にどのように反映されるのか、最大限に明確な全体像を把握したいと考えています。

住宅の外観や内装、集合住宅、美術館や学校、商業施設、大規模な都市・ランドスケープなど様々なプロジェクトで、Lumionはコンテキスト制作のプロセスをガイドし、デザインを取り巻く環境をストレスなく、気持ちのいいものにします。

「Coastline」Gilson Antunesによるレンダリング

例えば、プロジェクトの場所を詳細に視覚的に印象づけたい場合、LumionのOpenStreetMaps機能を使えば、世界中の何千もの場所の建物データ、高さの地図、衛星地図を即座に取り込むことができます。

アイルランドのなだらかな丘陵地帯でも、ドバイの都心部でも、OpenStreetMapsの機能を使えば、コーヒーを淹れるよりも早く、建物のデザインを将来の位置に表示することができます。

「City Center visualization」FatihEkşiによりLumion11でレンダリング（EvrenolArchitectsによるプロジェクト）

しかし、どうしても急いでレンダリングしなければならない場合もあるでしょう。
例えば、クライアントが突然訪問してきて、デザインのコンセプトではなく、実際の場所でどのように見えるかを心配したとします。

Lumionのカメラモードの「フォトマッチング」を使えば、クライアントの心配を「あなたにできないことはない」と思わせるほど、穏便に解決することができます。

感情や雰囲気を表現する

前回のブログ記事では、Lumionがレンダリングに命を吹き込む様々な方法(プロセスと結果の両方)をご紹介しました。床に置かれた一足のブーツが、早朝に急いで家を出ようとするエネルギーをどのように表現するか、窓を伝って落ちる雨粒が、雨の日の午後の室内の安らぎと快適さをどのように伝えるかを説明しました。

Lumionは、建築家が自分のデザインを現実のシナリオのコンテキストの中に置くのに役立ちます。
地球の北端と南端にデザインを配置する際、その荘厳さを反映させるためにオーロラエフェクトを加えることも、インテリアのロマンと美しさを示すために暖炉に火を入れることも、一瞬にして可能です。

プロジェクトの雰囲気や感情を表現するために、Lumionは6,000以上のモデル、1,250以上のカスタマイズ可能なマテリアル、画像、アニメーション、360度パノラマ用の60以上の革新的なエフェクトをコンテンツライブラリに収録しています。

例えば、集団配置やペイント配置を使って、何百もの木や低木、花、石などの自然のアイテムを配置すれば、数分で青々とした野生の森を構築することができます。

「Residential building and landscape design」Van Manenによるモデルデザイン

降水エフェクトをオンにして、雨筋スライダーを切り替えると、窓やその他のガラス面に美しいディテールの雨粒がつたいます。

シーン内のすべてのスポットライトにIESプロファイルをインポートすることで、汗をかかずに素晴らしい照明の表現を作りだすことができます。

RALカラーピッカーやその他の便利なカラーピッカーを使って、プロジェクトの表情豊かな色を表現しましょう。

Estudio MedularによるデザインAngular Labによるレンダリング

Lumionであなたの個性的なビジョンを美しいレンダリングとして表現することが、直感的で満足のいくプロセスとなります。
また、Lumionはリアルタイムのフィードバックと非常に高速なレンダリング速度が得られるので、あなたにとって最高の作品を生み出すためのアイデアをテストし探求するための障害を無くしてくれます。

正投影ビューのレンダリング

建築のビジュアライゼーションにおいて、正投影には多くのメリットがあります。
正面図、側面図、平面図などから建物のデザインを示すことで、建築家はプロジェクトの一般的な形や機能を伝えるための強力なビジュアルコミュニケーションツールを自由に使うことができ、見る人にシンプルで力強い印象を与えることができます。

Lumionの画像やビデオ用の正投影エフェクトを使えば、この標準的なイラストをレンダリングワークフローに直接取り入れることができ、プロジェクトのための図面やビジュアライゼーションの書類を作成する時間を節約できます。

「Testing different artistic options」The LumionCollectiveによるレンダリング

正投影エフェクトを、スケッチやアウトラインエフェクト、リアルスカイ、アニメーション3Dキャラクターなど、Lumionのカメラ＆ムービーモードの他のエフェクトと組み合わせることで、次の建築プレゼンテーションに個性的なタッチと記憶に残る表現を加えることができます。

デザインのすべてのパーツをアニメーション化する

あなたはデジタルアニメーションを作ったことも、映画の撮影の勉強をしたことも、ビデオ編集ソフトを使って何時間もかけてプロ並みの映画を作ったこともないかもしれません。
しかし、もしあなたが次の大きなクライアントへのプレゼンテーションに、目を見張るようなアニメーションを入れたいと思ったことがあるなら、Lumionの直感的で誰でもできるアニメーションへのアプローチは、あなたを簡単に映画監督にしてくれることでしょう。

例えば、クリップエディターでシーン内を移動するだけで、カメラを簡単にコントロールし、魅力的なカメラパスやアングルを設定することができます。