美しいレンダリングを作成するにはどうすれば良いでしょうか?今回の記事では、田舎の住宅を細かく見ていき、設定の作り方、写真のエフェクトの使い方や組み合わせなどのヒントやコツを学びましょう!
レンダリングを作成するための正しい方法は一つではありません。
建築家の中には、早くて簡単な方法を探している人もいます。彼らは自分のモデルをLUMIONにインポートし、数本の木や自然のモデルを使って数分かけてスカルプトし、カメラモードでエフェクトスタイルを選択して、美しい結果をレンダリングします。1、2、3、完成です。
一方で、モデルから最終的なレンダリングまでに時間をかける人もいます。スピードではなく、建物や景観の設計のために、現実の状況を把握しようとします。時には、伝えたい感情や物語を持っていて、思い描いた通りのデザインになるまで細部を丹念に微調整します。
独自のニーズに合わせて、LUMIONをどのように使用しても、直感的なツールや革新的な機能やエフェクトによって、あなたは美しいレンダリングの作成に掛かる時間を短縮することができます。
しかし、あなたは疑問に思っているかもしれません。「LUMIONのウェブサイトで見たようなレンダリングを作成するにはどうすれば良いのか?ソーシャルチャンネルで見たようなレンダリングを作成するにはどうすれば良いのか?」と。
今回のブログ記事では、先日にLUMION 10.3とディスプレイスメントマップの読み込み機能を紹介するために使用したレンダリングの舞台裏をご紹介します。設定を構築するためのいくつかのヒントやコツ、スタイルやムードを作るためのエフェクトの使い方や組み合わせ方を学びます。このプロジェクトの内訳を見て、いくつかのテクニックを自分のワークフローに適用すれば、少なからずこれまでより速く、そして美しくレンダリングできるようになるはずです。
田舎の別荘
LUMIONのすべてのレンダリングプロジェクトは、3Dモデルから始まります。今回のプロジェクトの内訳は、カリフォルニアを拠点とする建築会社Ten Over Studioのご好意で、彼らの住宅のデザインの一つを紹介していただきました。
この住宅のデザインを視覚化する際、私たちは実物そっくりの緑豊かな田園風景、フォトリアリスティックな朝のムードのライティング、本物のように感じられるマテリアル、そして「祖母の家に行く」という心地よい感覚を取り入れたいと考えました。
シーンを作成する前に、まず最初のステップは、最終的なレンダリングをどのようなものにしたいかをイメージすることです。
モデルをLUMIONにインポートした後は、モデルの周りを移動して、デザインの状況を確認することができます。すべてのサーフェスが揃っていることを再確認してください。LUMIONで簡単にカスタマイズできるように、CADソフトウェアでマテリアルを割り当てましたか?モデルに問題が見つかった場合は、CADソフトウェアで必要な変更を行い、すぐにモデルを再インポートすることができます。
探索中に好ましいデザインのビューに出くわすことがあるかもしれません。その場合は、CTRL + 1を押すだけで、LUMIONのカメラモードに保存することができます。
CTRL + 2、CTRL + 3、CTRL + 4…とキーを押すことで、追加のビューを保存することができます。
各ショットを確認するには、カメラモードを起動するか、編集モードでShift + 1を押します。これらの保存されたビューとホットキーは、特定のカメラビューの設定のみを作成する必要がある場合に便利です。
リアルな環境を作成する
田舎の別荘らしいのどかな田園風景を作るために、高い木と中くらいの木を、さまざまな潅木、低木、花、その他の植物と組み合わせたいと思います。
例えば、家の私道を囲むように、背景には高いアーモンドの木を何本か植え、私道の石垣に続く緑の陰影を作るためにベルベットのメスキートの並木を植え、そしてLUMION10のファインディテールネイチャーに収録されている甘栗の木を植えました。
この画像で使用されている樹木のモデルは、5,600以上のアイテム数を誇るLUMIONのコンテンツライブラリに含まれています。
ヒント:レンダリングの前景や背景に、非常に詳細な樹木や植物のモデルが必要な場合には、ファインディテールネイチャーカテゴリのオブジェクトが理想的です。田舎の別荘の最終レンダリングでは、画像の左側に甘栗の木の幹が見えます。
実は、この画像には甘栗の木が2本写っています。家の裏手、画像の右側に、もう一本の甘栗の木が見えます。
また、我々は木だけでなく、植物、潅木、花、石、その他の造園物の詰め合わせで風景を埋めることで、自然な生活感を作り出したいと考えました。
集団配置、複数配置、ペイント配置などのツールは、さまざまな植物で景観を作り上げるのに役立ちます。たとえば、複数配置ツールを使えば、ツツジの列を数秒で追加できます。
また、集団配置ツールを使用して、草や砂利の部分に雑木林を配置することもできます。
さらに、ペイント配置ツールを使用すれば、別荘の周囲の風景の大部分に、さらに多くのベルベットのメスキートの木を配置することができます。
実生活の設定を再現するためのオブジェクトを追加したら、デザインのマテリアルに少し時間をかけることが大切です。
LUMIONのマテリアルライブラリには、1,200以上の高品質なマテリアルが収録されており、風化、ツタ、ディスプレイスメントマッピングなどのカスタマイズも可能です。LUMIONでのマテリアルの適用やカスタマイズについて詳しく知りたい方は、ナレッジベースのガイドをご覧ください。
スタイルやムードを演出する
まず、別荘の敷地内にさまざまな樹木、植物、花などを配置しました。次に、 道に砂利を追加したり、風景にカスタマイズ可能な3D芝生を追加したりといったように、家のデザインの各サーフェスにマテリアルを追加してカスタマイズしました。
デザインのイメージを作成する場合、最終的なステップとして、適切なエフェクトを適用し、画像、ムービー、または360パノラマをレンダリングすることが含まれます。このブログでは、画像のレンダリングに焦点を当てますが、LUMIONのカメラモードでエフェクトを追加する前のデザインと設定は以下のようになっています。
エフェクトが適用されていない状態の田舎の別荘のデザイン。
以下では、田舎の別荘のレンダリングの最終的な外観と感触を作成するために使用されたエフェクトのいくつかを説明します。すべてのエフェクトを説明するわけではありませんが、なぜ特定のエフェクトを使用したのか、また、「祖母の家に行く」という心地良い感覚を作り出すために、どのようにしてエフェクトのバランスを調整したのかについての説明があります。
最初に、リアリスティックのスタイルを使用して、エフェクトのベースラインの組み合わせをレンダリングに使用しました。
リアリスティックスタイルのみを適用した田舎の別荘。
場合によっては、そのままレンダリングして終了することもできますが、最初に作成しようとしていた感覚を実際にキャプチャするために、いくつかのエフェクトを追加したり、微調整したりします。
たとえば、素敵な朝の光を得るために、朝の「リアルスカイ」と「太陽」エフェクトを組み合わせて、太陽の高さ、方向、強度をより適切に制御しました。「スカイライト」と「シャドー」エフェクトを少し調整すると、次のようなライティングを作成できました。
この画像に追加したもう一つの重要なエフェクトは、「降水」エフェクトです。最終的なレンダリングでは空は晴れていますが、地面には水たまりが点在し、降ったばかりの雨の香りが漂っているのに対し、ほんの少し前に雨が降ったような感覚を与えたかったのです。
この砂利道のショットでは、「降水」エフェクトをカスタマイズして、降ったばかりの雨を思わせるような小さな水たまりを演出しています。
レンダリングの最終的な外観に満足する前に、いくつかの芸術的なエフェクトをカスタマイズして追加し、理想的なカラーアレンジメントを作成しました。これらのエフェクトには、「シャープにする」、「色補正」、「色収差」、「ブルーム」、「霧」などが含まれます。
これらのエフェクトの組み合わせをテストする準備ができ、GeForce GTX 1080 with Max-Q Design グラフィックカードを搭載したノートPCで、1920 x 1080 の画像を39秒でレンダリングしました。
美しいレンダリングがすぐそこに
社内のデザインレビュー、顧客とのミーティング、チームプレゼンテーション、その他レンダリングが必要な状況に直面している場合でも、LUMIONの幅広いツールとエフェクトによって、あなたは汗をかくことなく美しい結果を得ることができます。
Ten Over Studioによるモデルデザインである田舎の別荘の最終レンダリング。
今までLUMIONを使ったことがなく、自分で美しいレンダリングの作成を始めたいと思っている方は、14日間の無料トライアルをダウンロードしてみてください。LUMIONには複数のサンプルシーンが用意されているので、自分の3Dモデルがなくても、すぐに始められます。ライティングやシャドーで何ができるかを試してみてください。また、田舎、都市部、山間部、海辺などの設定を簡単に作成することができるを実感してください。
※当記事はメーカー(Act-3d社)のLUMION公式ブログ記事の日本語翻訳版です。日本のユーザー様向けに、一部内容を変更・修正している場合があります。元の記事をご覧になりたい方は下記をクリックしてください。
Project Breakdown: Countryside Villa from Lumion 10.3
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