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NO.12

Vague de Lumière

プレゼンボード

コンセプト

歴史の中で多くの人を救ってきたアジール・フロッタンと共に、これからの人々に寄り添う交流拠点を提案する。セーヌ川の風光に溶け込む波を模した光の屋根は、テンセグリティから着想を得て、カーボン圧縮棒材とケーブル引張材で組み立てる構造とした。モバイルアーキテクチャーとして少ない部材で簡易な施工と自由度の高い形態を実現する。屋根に太陽光フィルムを装着し、通電で発光する有機EL塗料を棒材に塗布すると光りの浮遊する幻想的な空間を演出できる。屋根に囲われた内部では、昼はアーティストのコンサート、夜はeスポーツ大会が開催され、ライブ配信でその熱狂は世界中に広がる。ガーデンに野菜を育てる菜園やテラスを配置。船内では菜園の食材を扱うキッチン、イベントを屋内でも楽しめるラウンジを併設する。さらに棒材、ケーブル、フィルムの運搬用にワイン樽を再利用し船で運ぶことで、次の街で新たな活気を生み出すだろう。

チーム「Tokyu Sekkei」

  • 須藤 悦秀 東急設計コンサルタント
  • 上田 実穂 東急設計コンサルタント
  • 福島 研人 東急設計コンサルタント
  • 小川 舞 東急設計コンサルタント
PCスペック
  • CPU:Intel Core i9-9880H 2.30GHz
  • GPU:NVIDIA Quadro RTX 5000
  • メモリ:64GB
レンダリング時間 6時間

総評コメント

コンサートの光景を作り込んだり、イベントで上映されているスクリーンの画面を作り込んだり、市場でさまざまな野菜が売られている光景を作り込んだりと、その場所で繰り広げられるであろう人々の生活を見せる、感じさせる工夫と労力をしっかりかけていらっしゃるのはとても効果的と感じました。ムービーの始まり方も、ランドマークであるノートルダム寺院をさりげなくなめたアングルからというのはなかなか味があって素敵だと思います。ただ、今回のメインはあくまでも、波を模したモバイルアーキテクチャだと思いますので、もっと早い段階でその全貌を見せた上で、その周辺で繰り広げられる生活模様はこうですという順番にした方が視聴者に伝わりやすいのではとは思いました。また、1分30秒という短い尺の中で役割が重複しているショットが多いようにも感じます。このショットは全体像を見せるためのショット、次のショットはこの部分のディテールを見せるショットというように各々のショットについて役割設定をしっかりすると冗長さがなくなっていくと思います。また、カメラの動き始めと動き終わりがそのまま使われているため逐次流れが止まってしまっているのが勿体ないので、編集でそこは削って動いている部分のみを使うようにするとよいかと思います。