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NO.27

EYES OF LE CORBUSIER,あるいは,モバイルアーキテクチャーとしての仮想建築による広場

プレゼンボード

コンセプト

いつの時代でも,災害や紛争を克服するためには,人々が集い,連携することが何よりも重要と思います。建築によって災害や紛争を解決することはできませんが,集いの場を提供することはできます。私たちは,改修後のアジール・フロッタン(旧難民船)がこの場所に係留し続け,日常的には宿泊や飲食の場として,そして,災害時には再び救済の場として使われることを前提として,その傍らに人々が集う広場を構想しました。広場には,多様な使い方を誘発する簡易な鉄骨造「プラットフォーム」群を仮設し,それらを「xR」(AR:拡張現実,VR:仮想現実,MR:複合現実など)の技術を使ったモバイルアーキテクチャー「ル・コルビュジエが設計した住宅群」によって,仮想的に拡張することを考えました。xRの技術が進めば,実在する人々と仮想の人々をこの場所に同期させることもできるのではないかと思います。ル・コルビュジエが構想した明るさと広がりをも

チーム「SITE LE CORBUSIER」

  • 安藤 直見 法政大学デザイン工学部建築学科
  • 冨田 和弘 Next Picture 株式会社
PCスペック
  • CPU:Intel(R) Xeon(R) W-2125 CPU @ 4.00GHz 4.01 GHz
  • GPU:Quadro RTX 4000
  • メモリ:32G
レンダリング時間 3h30m

総評コメント

まず、表現の難しい題材に取り組まれて、さらに物語調のムービーに仕立てようとされたそのチャレンジ精神には敬意を表したいですし、その心意気がとても素敵だと思います。VRなど現実と仮想現実が交錯する表現は見ている側が何がどちらなのか、今どちら側を見せられているのかなどについて混乱しやすいので、かなり丁寧に演出する必要があります。ですから必然的にひとつひとつのカットを本当なら通常より長く見せて視聴者の頭に情報が浸透する時間を与える必要がありますし、また、視聴者が状況を把握できるようにするためにはカメラワークも控えめにして見るべき場所への視線が固定する時間を与えるべきです。そういう意味で本作では各カットが短すぎると思いますし、またカメラも動かしすぎだと思います。加えて、やはりこういった試みをする場合には、現実とVRが切り替わる時には随時、何らかの記号が必要だと思います。作品中では眼鏡がある意味その記号として使われているようですので、VR空間が見える前には必ず眼鏡を掛けるというように規則性が必要なのではと思います。