概要応募作品詳細

1929年、ル・コルビュジエは当時の最先端技術であった鉄筋コンクリート製の船を改装し、アジールフロッタンという聖域を作り出した。それは難民収容船という社会的意義を果たす建築であると同時に、建築を陸地から解放するという挑戦でもあった。そして今回、私たちはコルビュジエの思想を受け継ぎ、現代の最先端技術であるドローンと3Dプリンターを用いて新たなかたちで建築を陸地から解放する。固定建築には必須機能の他に3Dプリンターへのフィラメント充填機能を備え、そのノズルを搭載したドローンを用いて陸地に拡張機能をインストールする。そのようにして作成された仮設建築は、建設と解体の容易さから平常時にも災害時にも利用可能なモバイルアーキテクチャーであると同時に、市民が最先端の技術に触れることのできる貴重な場にもなり得る。