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作品詳細

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作品

R&E

対象建築:ホテル+多目的商業施設

敷地に隣接するパタレイは占領され、監獄として使用されていた過去がある。その為占領の歴史と闇の時代の歴史が刻まれている。しかし侵略がエストニアに与えた影響は支配だけではない。それは各国の文化と技術を得たことだ。よってエストニアは各国の文化に刺激を受け、新たな文化を作り上げてきたに違いない。作品名兼コンセプトである「R&E」はエストニアの歴史・文化(Remain)と他の国の歴史・文化の(Effect)の交流を意味している。この施設はエストニアの歴史・文化と他国の歴史・文化を互いに共有することで、Skype、電子投票、電子政府に続く新しい物・文化・時代作りを促進する複合施設である。1階のイノベーション空間には宿泊客や観光客(侵略者)がエストニアの方と新しい物・文化・時代を作り上げていく為の開発の場を設け、開発の実践を隣接するパタレイで行うことでインタラクティブな作業が出来る空間を演出した。

  • ホテル+多目的商業施設
  • ホテル+多目的商業施設

パノラマ



機種:MousePro-T300X-SSD
CPU:CPU intel Core(TM) i7-8700K (6core/i7-8700K-3-7GHz-12Mキャッシュ)
メモリ:16GB DDR4-2666
GPU:Geforce RTX 2060
ソフト:Rhinoceros, Sketch Up, ARCHICAD
モデル制作時間:14日
データサイズ:600MB
LUMION制作時間:5日
使用エフェクト:リアリスティック
動画レンダリング時間:5時間
静止画レンダリング時間:40秒

講評

建築デザインを一通り見せるという意味で、基本に忠実で伝わりやすい、好感の持てる構成の仕方だと感じました。0:44〜の俯瞰ショットでメインストリートを上方よりしっかり見せてから0:51〜のメインストリートを進んでいく移動ショットに繋いでいるのも、位置関係が分かりやすくとても良いと思います。しかしながら、今回の重要ポイントは「パタレイ旧要塞監獄の存在を踏まえて新しい建築物をどう設計したのか」という意図、コンセプトを伝えることですので、その部分がムービーからはほぼ全く伝わってこないのが大きなマイナスと言わねばなりません。冒頭のカメラが回り込んで建築物の全体像を見せるショットはエスタブリッシングショットとして上手く行っていると思うので、例えばこのショットを旧要塞監獄の古びた建物の方から始めて今回の新しい建築物まで回り込むというような演出があるだけでも大分違うと思います。エンディングも、現状は何となく終わっていて締りに欠けてしまっている印象ですが、例えばレストランの窓から見えるパタレイのビジュアルで終わるなど、今回のテーマを踏まえた締め方がもっとあるような気がします。全体を通して、通行人やお客さんなどの人物、そしてグラスなどの小物が丁寧に配置されているのは演出として良いと感じました。