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作品詳細

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作品

Dismauntling of Patarei

対象建築:ホテル+多目的商業施設

「負の歴史」の象徴であるパタレイと、向き合いながらも共生するそんなエストニアの未来を描くことはできないだろうか。パタレイの三角形は人々を負の歴史に取り篭める。私たちはこのパタレイの「解体」をテーマに空間を提案し、人々の集う場、パタレイと共に歩み続ける場として未来へ継承していきたい。閉ざされていた中庭は外へと解かれ、商業や文化交流を行う集いの場となる。集いの場はパタレイとも共有され、周囲の街へと広がっていく。窮屈な内部空間は光や水、風を得て集いの場を中心に広がり、観光客や地元住民を憩わせる。そしてそれらは「エストニアの変わらぬ風景」となっていくだろう。Dismantlingとは「解体」を意味する。これは必ずしも物理的な意味ではなく、エストニアの人々にある印象や歴史観さえも、解体できないかと考えた。本提案を通じて、人々が「負の歴史」という「糧」を分かち合える、そんなエストニアの未来を描いた。

  • ホテル+多目的商業施設
  • ホテル+多目的商業施設

パノラマ



機種:HP Elite Desk 800 G4 TWR
CPU:Intel(R)Core(TM)i7-8700 CPU@3.20GHZ
メモリ:32GB
GPU:GeForceGTX1080
ソフト:ArchiCAD 22
モデル制作時間:60時間
データサイズ:19.2MB
LUMION制作時間:10日
使用エフェクト:光発散、神光線、空と雲、太陽、リアルスカイ、シャドー、ボリューム日光、雲、レイヤーを表示、レイヤーを隠す、移動、感光度、等
動画レンダリング時間:12時間
静止画レンダリング時間:20分

講評

今回のお題に対してはやはり「パタレイ旧要塞監獄の存在を踏まえて」新しい建築物をどう見せていくかということがとても重要なポイントだと思いますが、今回のコンペ作品でその最も基本的なところが出来ている作品が少ない中、本作はそこをきっちり冒頭でやっているのがまず好感が持てるところでした。少し欲張ってカット数が多すぎ、秒数が足りていない印象のカットも多いのが勿体ないですが、概ね、必要な情報を伝えるのにギリギリ必要な長さはキープしているかと思います。何箇所か、上から下もしくは下から上へのカメラのパンを使っていらっしゃいますが、広角レンズで上下のパンをすると途中のパースが歪んで見えるので、あまりお勧め出来ない撮影の仕方かも知れません。同じパンをするにしても、カメラの上下・前後の移動と組み合わせて使うと歪みが目立たなくなってベターかとは思います。また、これは欲張るのであればですが、今回は質感・テクスチュア感のある歴史的建築物と並んで見せるという意味で、全体にもう一声、素材感が欲しいところかも知れません。また「閉ざされていた中庭を外へと解放」というコンセプトを、もうひとつ伝え切れていない印象は持ってしまいました。0:12〜0:21のショット辺りで、外→内側の動きよりも内側→外に向かう開放感を表現するなど何らかの演出が必要かと思います。