Wings for the future 未来への翼
対象建築:ホテル+多目的商業施設
歴史を学び、未来への指針を見つけるための、交流の場として
この施設を位置づけた。
パタレイを俯瞰すると「六分儀」のかたちに見える。
広い海のなかで、自分の位置を知る道具。
まさに「指針」となるものを形容している。
この「三角形」を中心に据え、向きは反転とした。
鋭さを和らげるために、全体を柔らかいシェルで覆った。
上空から見ると「鳥の翼」のようでもある。
周辺との親和性確保のために外装は石積みを採用。
「船首像」として女性像を配置し、未来を照らすための「輝く玉」を持たせた。
映像でも、このコンセプトを印象に残したくて、女性像が微笑みかけ、
明るい未来を見守ってくれるような「母性」を感じさせるオープニングとした。
研修・交流施設の様子までは表現しきれなかったが、
都市型ホテルと一線を画したものとして、カプセル型のキャビンを配した。
社会科見学などの児童にも楽しんでもらえると思う。
パノラマ
機種:DELL Precision T7600
CPU:Intel(R)Xeon(R) CPU X5680 @3.33GHz 3.33GHz(2 プロセッサ)
メモリ:24GB
GPU:GeForce GTX1070Ti 8GB
ソフト:3ds max 2015
モデル制作時間:14日
データサイズ:30.8MB
LUMION制作時間:14日
使用エフェクト:夜明け インテリア レイヤの可視性 移動 降水 レンズフレア ビネット 二点透視 リアルスカイ 感光度 色補正 反射 被写界深度 シャドー
動画レンダリング時間:10時間
静止画レンダリング時間:1分
|
講評
まず、ひとつひとつのカットをゆっくり、じっくり見せる姿勢はとても良いと思います。ただ、それをやる場合、厳選したカットで確実に演出意図が伝わるようにする必要があります。解説文を拝読すると、パタレイの形を六分儀に見立て「船出」というポジティブなテーマに結びつけるという、とても素敵でドラマティックなコンセプトをベースに作られたとのことですが、非常に残念なことに、少なくとも解説を読まない限り、そのコンセプトが全く伝わっていない印象です。意図を伝えるにはそのための視覚的もしくは聴覚的な記号が当然必要ですが、ムービーの中には「六分儀」や「船」の要素がビジュアル、サウンド共に一切入っておらず、これでは伝わりようがありません。冒頭で船首像に見立てた女性の像がたっぷり30秒掛けて提示されますが、これも、まずイメージ映像としての船の頭に配置されたこの像を見せるなり、最低でも船をイメージさせる音(汽笛、波音など?)をつけるなりしないとこれが船首像であるということを観客が読み取れないかと思います。1:09〜の俯瞰カットなどは解説文を読んだ後に見ると「確かに六分儀に見える…」と感じるので、この前に六分儀のイメージショット(素材写真でもいいと思います)なりが入れば全然違うと思います。全体に、空気感や質感の表現も秀逸で、トランジションに頼らないカット編集にも好感が持てます。モチーフの使い方で格段に良くなる作品だと思います。