対象建築:ホテル+多目的商業施設
自然豊かなエストニア海岸にちりばめられた旧建築幾何学模様
『topology』
国旗の白,黒,青を基調としたシンボルカラーでマテリアルを構成し
自然豊かなエストニア海岸にちりばめられた旧建築幾何学模様や周辺環境の形をお借りしトポロジックな印象をイメージしました
パタレイとの間に繋がる丘は海岸線における周辺環境に高台がなさそうでしたので
2Fに開放スペースとし多目的スペースを設けました。
LUMION初作品となりますので、モデリング以外の作業をすべてLUMIONにて行ないました。
講評
第一印象として、建築デザインをスタイリッシュに見せるためのショットデザイン(構図の取り方、カメラの動かし方)のセンスが良いなと感じました。質感や光の使い方にもセンスを感じます。特に1:02〜の辺りは夕景という演出も手伝って、かっこいいショットだと思います。ただやはり、全編通して「デザインをかっこよく見せる」ということしかしていないのでちょっと飽きてきますし、この空間が人間にとってどういう意味のある、どういう人間模様が展開されることを目指して作られるものなのかということは伝わってこない印象です。また、受け手の側に立って、それぞれのビジュアルをどのくらいの秒数、どのくらいはっきりと見せる必要があるのかをもう少し考えて見られたらより良くなるのではと感じます。例えば、オープニングを海面のアップから始めるのはとてもスタイリッシュでいいと感じたのですが、ここはむしろ引いていくカメラワークより、寄っていくカメラワークで、旧要塞監獄をしっかり観せたいところだと思います。2カット目も、旧要塞監獄が少しだけ見切れているというちょっと中途半端なアングルからのスタートなので、ここでも監獄棟がしっかりビジュアルとして観られるアングルから新しい建築へとカメラ移動する必要があるのではということと、新しい建築物の全体像をしっかり観客が頭に入れるだけの秒数がないままに建物内にカメラが入っていってしまうのでなかなか気持ちがついていかない気がします。しかしながら、LUMIONを初めて使って、LUMION内だけでの作業でこれだけおまとめになったのは素敵だと思います。