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作品詳細

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作品

Silent Fortress

対象建築:ホテル+多目的商業施設

Silent fortressは沈黙の要塞という意味である。
建物には何も話せない、ただし、それに使われた素材、囲まれた空間の中から歴史を伝えることができる。
石、レンガ、鋳鉄、質素である素材こそ浸食性の高い海風を浴びてきたタリン市は昔の風景を綺麗に保存できた。
そして、エストニアの人々は盤石のように過去何百年の暗黒時代をあったとしても、反抗することを諦めず、今の時代に立った。もしかして、心の中に自由の意志を守る頑丈な要塞も存在しているではないか。
その暗黒時代の象徴であるパタレイに隣接する新しい商業施設はエストニア歴史の象徴として撤去された建物の石レンガを再利用してパタレイに面する外壁に充当し、アーチ構造で生かす。タリン市に面する部分は未来の象徴としてプロフィリットガラスとパンチングパネルを使って光を演出する。
S Fは建築本来の重厚感を肝心し、エストニア新しい歴史の記録係である。

  • ホテル+多目的商業施設
  • ホテル+多目的商業施設

パノラマ



機種:Alienware R8
CPU:Intel Core i7-9700k
メモリ:32G
GPU:NVIDIA GeForce RTX2080
ソフト:Sketchup,Rhino
モデル制作時間:7日
データサイズ:180MB
LUMION制作時間:6日
使用エフェクト:降水、リアルスカイ、二点透視、反射、太陽
動画レンダリング時間:136時間
静止画レンダリング時間:10分

講評

映像の構成の仕方の重要なポイントのひとつが「全体とディテールのどちらを先に見せるか」という点です。テーマにされているのが「使われた素材、囲まれた空間の中から歴史を伝える」ということですので、本作に関しては本当は「石、レンガなど素材のディテール→全体像」をベースに構成した方がそのテーマが伝わりやすいのではと思います。特に、順番以前に素材、テクスチュアのしっかりしたクローズアップのショットが全く挿入されないので「素材」がキーになっていることがほとんど伝わって来ない印象です。※例えばですがイメージでいうと映画「ニキータ」のオープニング(https://youtu.be/t-tu5sIusJ0)のような感じですね。また、もうひとつのテーマである「要塞」のイメージも、特に記号として入っていないように思います。同じ風景を「外」「中」の両側からじっくり描写するショットなり、何か「内・外」とそれを隔てる壁を感じさせるショットが必要だったと思います。全体にカメラの移動が速すぎ、重厚感を損ねているのもちょっと惜しい気がします。オープニングの「Silent Fortress」のロゴはお洒落でテーマにも沿っていてステキだと思います。これはもっと目立たせてもよかったかもと感じました。