第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

Square to Condominium

蘆田恭正、和久浩之
創実ファシリティーズ株式会社、有限会社SUAKX

対象建築:コンドミニアム

コンドミニアムを設計するにあたり、抽象性の高い正方形からスタートしました。
正方形の組合せを点対称に配置することにより、建物にボリュームを与え、所要条件を満たす形状をプランしております。

建物の四隅にはガラス張りのボックスを配置することにより、落陽とともに街を往来する人々の足元に灯をともし、住人のための見せるリビングの機能を有すことでもう一つの意味で都市を明るくと考えています。

多くの緑が温室の中に配置され、厳しい環境下においても緑を愛でていただければという考えです。
最上階にフィットネスジムを、地上階にカフェ及び読書をスペースを、駐車場は地階に配置しています。

  • コンドミニアム
  • コンドミニアム

機種:Surface Book
CPU:Core i7
メモリ:16GB
GPU:GeForce GTX 1060
ソフト:Sketchup
制作時間:7日
データサイズ:33MB
制作時間:7日
使用エフェクト:Grobal Illumination
動画レンダリング時間:40時間
静止画レンダリング時間:2分

講評

導入部分で、正方形の組み合わせというコンセプトを色とシンボルで伝達しているのはおしゃれなやり方で良いと思いました。選曲も、こういった明確な「イントロ」のある曲から入るのは良いと思います。解説文を拝読すると、そこから先も様々なディテールに意図が凝らされているようですが、ムービーにはそれが上手く反映されておらず、漫然と各パーツを見せているだけのような印象になってしまっているのが残念です。0:12のショットでまず基本の全体像から見せるというやり方は、良いと思います。ただ、少し欲張ってタイムラプスにしたことで、影の動きに意識が行ってしまい、ここでちゃんと建物の全体像に集中出来ないのは勿体無いと感じます。次のトラックアップショットも同様です。LUMIONで作るとどうしても、気軽にいろいろなことが出来るため使える機能を使いたくなってしまいますが、各ショットの目的はなるべく一つに絞り、タイムラプスを見せたいならタイムラプスに、建物をカメラワークで見せたいならカメラワークに集中した演出をしないと、効果が相殺されて元も子もないことになってしまいます。0:25ではほぼ同じ構図の中でジャンプカットになってしまっていて、これは大きなマイナス印象です。0:25?0:28の3秒位を削るべきだったと思います。その後、0:55までカメラが室内や建物の周りを飛び回るだけで、どこにフォーカスしたいのかの意図が見えません。室内の見せたいところ、建物外観の見せたいところをしっかり、フィックスなり落ち着いたカメラワークでじっくり見せることが必要だと思います。そういう意味で0:56?1:00のショットは良いのですが、この空間の雰囲気に浸るためにはあとプラス3秒位は欲しかったところです。1:01?1:10はフィットネスがあるという表現ですが、ここについても、カットの切り替わりが速すぎて今ひとつ雰囲気が伝わってきません。「フィットネスが伝わるのはこのアングルだ!」というキラーアングルを見つけて、そのひとつのショットをもっとじっくり見せる方が遥かに有効です。1:11からの地下駐車場については、画で見る限り特に何の特徴もない地下駐車場で、1分30秒という限られた尺の中ということを考えた場合、ここから1:27までの駐車場シーンは削るという判断もアリだったかという気がします。(その分、建築物の外観や内観のもっと見せたいところをじっくり見せられますので…)