Endless Knot
外村和隆、増田甲介 Hokamura Design 一級建築士事務所、日建設計
対象建築:戸建て
長い間モンゴルの人々は、遊牧民として大自然を共有し、生活をしてきた。
住まいのゲルは、外皮として極寒期にはフェルトやキルトを重ね、夏はフェルト一枚にして足元をめくりあげることで、冬は厚着を、夏は薄着をして、人と自然を共存させてきた。
私達は、目まぐるしいスピードでコンクリートに覆われていく新興都市の移り変わりに影響されず、住む人々にとって身近に自然がある居住環境を提案したい。
その住宅は季節に応じて開口部を調整し、自然と共存する。
連続する住まいは、人々に自然を共有させる。
機種:Dell G5
CPU:Core i7-8750H
メモリ:16GB
GPU:GTX1050Ti
ソフト:Revit, Fusion360, AutoCAD
制作時間:170時間
データサイズ:125MB
制作時間:85時間
使用エフェクト:レイヤーの可視性、高度な移動、被写界深度、モーションブラー、手振れカメラ、2点透視、鏡面反射等
動画レンダリング時間:9時間
静止画レンダリング時間:10分
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講評
LUMIONコンペ作品の中では数少ない、人間に焦点を当てた作品で、個人的にはそのチャレンジはとても好きです。”主人公”の少女をカメラが追う中でさりげなく建築物を紹介していくことで、この空間がどんな生活をもたらしてくれる可能性を持つのかということについて受け手の興味を引き、実際のプレゼンでも、観終わった後、きっと、もっとこの建築デザインについて見たい、聞きたいという気持ちにさせてくれると思います。私は、プレゼンの中での最も効果的なムービーの使い方というのは、ムービーの中に伝えたいことを詰め込んで見せることよりも、導入で観客の興味を引き、その先のプレゼンテーションを聞くモチベーション、更に情報を受けることへの意欲を掻き立てることを目的としたような使い方だと思っています。本作品中ではあまり建築物自体の構造やパーツ、全体像をしっかり見ることは出来ませんが、前述のような意味で、もっと観てみたいというモチベーションの喚起には繋がるムービーだという気がします。ただ、人間の感情、人の居る場の雰囲気を演出するというのは建築物をスタイリッシュに見せるための演出以上に技術の要ることではあるので、映画等を参考にそのやり方を身につけていかれると、更に人間味の出る作品になる余地があると思います。加えて、LUMIONでつけられる人間の動きに更にバリエーションが増えるとよいのかも知れませんね。