Diamond shape ?6D-Ulzii-hee?
田中喜仁 日建ハウジングシステム
対象建築:コンドミニアム
Ulzii-hee
一筆書きの菱形で描かれるモンゴル模様。
3Dで螺旋を編みながら上昇し、「大地」とも繋がり「共同体」としても繋がり、屋上の草原へと繋がる。
水平の庇が螺旋による繋がりを象徴する。
4D(時間軸)では、外皮には太陽軌跡に平行の菱形の障子のような羽を纏い、夏至の方位角には木漏れ日のように菱形の市松模様となる。
アイレベルから上下に角度のグラデーションをつけて、視界を確保しつつ近隣の視線を遮る。
夜は柔らかい光が行灯のように灯される。
螺旋の網目から生成されるコンサバトリーや中庭により、温熱環境や大気汚染から守られる。
住戸の向きを8度づつ傾斜させて、東西面は冬の日照と真夏の西日を解決し、南北面は近隣の視線を遮る。
駐車場は車寄せから螺旋状の自走式とし緑地を確保する。
中庭は、2層毎の吹抜や天窓(トーノ)から光が注ぎ、夏は天窓の側面や各階の北棟南棟間の窓から風が吹き抜ける。
機種:msi
CPU:2.6GHz Intel Core i7
メモリ:16GB
GPU:GeForce GTX 1060
ソフト:Revit
制作時間:14日
データサイズ:210MB
制作時間:7日
使用エフェクト:太陽、水、ムーン、雨、空と雲、彩度を選択、雪、移動、高度な動き、集団移動、被写界深度、フィッシュアイ、風、レンズフレア、断面、シャドー、レイアの可視性、2点透視、フェードインアウト、色補正、タイトル、アナログカラーラボ、ビネット、水彩、色の収差、感光度
動画レンダリング時間:2時間
静止画レンダリング時間:1分
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講評
ディテール部分に具体的なコンセプトを持ってデザインされたコンドミニアムのようですね。1分30秒の中でそのひとつひとつについて具体を伝えるのはなかなか難しいことだと思います。そういう意味で0:15?の太陽の移動軌跡を空に線で描かれたようなやり方は、CGならではの情報と情景の両方を伝達出来るやり方で、とても良いと思いました。全体的にプレゼンテーション的な文言を、字幕のようなあしらいで画面下に入れることで解説とされていらっしゃいますが、これは情報伝達の方法として有効ではありつつ、文字と映像両者の持つ情報量によっては、どちらを読めば/見ればよいのかに迷ってどちらも伝わらなくなる危険性をはらんでいるやり方です。そういう意味で本作では、少し文字の量が多すぎて、それらを読もうとした時に初見では映像の印象がかなり希薄になってしまうかも知れません。例えば「木漏れ日のような市松模様の影」などは文字よりもむしろ映像の方が伝えられると思いますので、①窓の模様に差し込む光のショット ②床に出来る市松模様の影のショット のようなモンタージュで見せる表現をして、テロップなしで見せていかれてはいかがでしょうか。逆に「住戸の向きを8度づつ傾斜させて、東西面は冬の日照と真夏の西日を解決し、南北面は近隣の視線を遮る」のような情報は文字でないと伝わらないと思いますので、テロップを画面中央に配置して読ませることに比重を置き、背景にその図解が目に入る、というようなバランスだと、より見やすいかと言う気がします。あとは0:46以降、各部を見せるための各ショットで、カメラワークが少し速すぎる感じです。ショットの数を減らしてでも、もっとゆっくりカメラを動かさないと、忙しすぎて初見で頭に入って来ないかと思います。