遊牧コンドミニアム
吉川智美、石塚迅、中村優太 株式会社東急設計コンサルタント
対象建築:コンドミニアム
広大な大地を季節によって過ごし方を変え、まちや居場所を遊牧するように暮らす。
そんなモンゴルの生活様式がまちのランドマークとなるコンドミニアムを考えた。
夏と冬による暮らし方の変化やコンドミニアムだからこそ可能な地元民と観光客が共存する生活システムを提案する。
「遊牧コンドミニアム」草原とまち、夏と冬を遊牧する。
「夏」私は遊牧に行き、しばしの空き家を観光客に貸した。
「冬」私は都心の住居で快適に過ごすのだ。
モンゴルの生活サイクルを利用した観光客との共存。住戸は奥行きの深い形式とし季節に応じた生活を享受する。
夏は各住戸のテラスで川や山を眺めながら過ごす。
建物中央部に東側の河川と西側の山脈の風景をつなぐよう共用部を設けている。
共用部はトップライトや大きな吹き抜けを設け、冬になるとそこに居住者が集い、過ごす大地となる。
機種:HP Z4G4
CPU:Intel(R)Xeon(R)W-2133プロセッサー3.6GHz
メモリ:32GB
GPU:NVIDIA Quadro
P5000
ソフト:SketchUp2018
制作時間:7日
データサイズ:60MB
制作時間:50時間
使用エフェクト:空と雲 感光度 レンズフレア ボリューム日光 被写界深度 スカイライト 水平線の雲 霧 フェードイン/アウト タイトル 高度な移動、太陽 オータムカラー 集団移動 風 反射 レイヤアの可視性 シャドー 移動 雪 二点透視 サウンド
動画レンダリング時間:12時間
静止画レンダリング時間:90秒
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講評
ムービー制作の上でテロップは、強力な情報伝達の方法です。一方で適切な文字数にまとめること、そのための文章表現、そして、表示に必要な最低限の秒数を確保すること、そういった技術的なところに難しさがあります。本作品では文字数も適切ですし表現も上手く、テロップが有効に使われていると言えると思います。ただ、画面下や隅に配置されているとどうしても、視線がまずそちらに誘導されてしまい、テロップを読む数秒の間映像が頭に入ってこない状態になってしまいます。本作のように、伝えたいコンセプトが少し複雑で、映像よりも文字で表現する方が効率的な場合、テロップは思い切って画面の中央に配置することをオススメします。そうすればテロップを読みながらでも映像はある程度頭に入ってきますので、文字が主・映像が従と割り切ることも必要だと思いますし、逆に、画面中央に配置してテロップがすぐ目に入るようにすることで、表示する秒数はもっと減らせると思いますので、むしろしっかり映像を見てもらえるようになると思います。0:54?の、模型を組み立てるような表現も面白いし、コンセプトの伝達にこの場合有効だと思います。ただ、これも文字のあしらいの問題なのですが、初見の際、しばらく、部屋のパーツ上にある「TERRACE」「PRIVATE LIVING」などの文字が、実際の建築物にある何かの看板かという認識でいました。この場合はもしかしたら、文字は2Dで普通に表示した方が伝わりやすかったかも…とも感じましたが、これは好みの問題も大きいと思います。音楽のチョイスも、映像を邪魔せずテンポを作っていて良いと思いますし、特に、エンディングできっちり音楽も終わっているのがとてもいいですね。