第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

Vertical Village

Giang Nhan Dung、Le Quang Huy
株式会社安藤・間

対象建築:コンドミニアム

気候とコミュニティ、二つを主な要素として着目し、計画しました。

モンゴルの寒い冬を少しでも快適に過ごせるよう、風が建物の外壁に沿って流れるように建物形状を計画し、風の影響を減らしています。
屋根に傾斜を設計することで雪が積もっても滑り落ちます。

また、南からの太陽の光をより享受できます。
バルコニーの外側には透明のパネルを設置し、これを開閉可能として天候に左右すれずバルコニーを使用できるようにしました。

遊牧文化のためウランバートルのコミュニティ施設はまだ少なく、社会的結束は弱いと思われます。

【vertical village】は住宅としての機能だけではなく、コミュニティ活動の場になれば良いと考えました。
1階の中央部は近隣住民の河川への動線にもなり、テナント・ホールも計画することで賑わいを生み出します。
上階の渡り廊下は住民どうしのコミュニケーションの場となります。

  • コンドミニアム
  • コンドミニアム

機種:desktop
CPU:Intel(R)Xeon(R)CPU
E5-1650 v4
メモリ:32.0 GB
GPU:NVIDIA Quadro
M4000
ソフト:3dsmax2015
制作時間:1週間
データサイズ:118Mb
制作時間:三日間
使用エフェクト:sun, color correction, mass move,
lens flare, god ray, depth of field, snow, reflection,...
動画レンダリング時間:6時間
静止画レンダリング時間:2分間2枚

講評

建築デザインの全体と形状的な特徴を見せる、という意味では、適切で効果的な構図の取り方やカメラワークを使われていると思いました。各ショットにも充分な秒数を費やしていますし、カメラワークも忙しすぎないレベルに収まっていると思います。冒頭の真下から見上げるショット?真上からの俯瞰、も、中央の吹き抜けが特徴のこのデザインのイントロダクションとして良いと思います。そこから0:41位までは前半部分として基本にも忠実で良いと思うのですが、その後0:54までの3カットは、ほぼ同じことの繰り返しで、限られた秒数の使い方としてはかなり勿体無い気がします。一方で、各部屋内部の描写が全くないので、このコンドミニアムで送られる生活がどんなものなのか、デザインではない人間的な部分がほとんど伝わってこない印象です。人間的な部分の描写、という意味では「住宅としての機能だけではなく、コミュニティ活動の場に」というのは重要な中核コンセプトだと思うのですが、それを伝えるためのショットがほぼ見当たらない気がします。デザインについては、この半分位の秒数で必要な情報とイメージは伝わると思うので、それを減らした分、1:17辺りで一瞬映る、エアホッケー(?)に興じる住人のような人間描写を増やすなりしてはいかがでしょうか。ただ、そういう意味で、1:31?のラストショット、紙飛行機を持って中庭を走る少年は、良い環境の中で子育ても出来るようなコンドミニアムという印象と余韻を残して、効果的だと感じます。余韻という意味では、音楽の終わり方、せっかくなら丁寧にフェイドアウトして、ちゃんと完結した感覚にまとめたかったところです。全体的に、しっかり雰囲気を持って見せる、ということに関してはレベルの高い技術をお持ちという印象ですので、その技術をどうやって、人間ドラマに繋げるかが今後の課題のような気がしております。