MSCLE APARTMENT
加藤賢一 大成建設株式会社
対象建築:マンション
モンゴルでは、近年のウランバートルへの人口集中により、多くの人々が高層マンションに住むようになった。
かつての広大で水平なフィールドを己の筋肉によって移動する暮らしは、現在は垂直なフィールドを機械で移動する生活に変化した。
都市部の垂直性のある敷地で筋肉を用いて移動する、現代的でモンゴルらしいマンションを提案する。
このマンションは、垂直に積み上げられた住居ユニットからバルコニーが水平に飛び出し、斜めの階段でつないでいる。
バルコニーは上下階でずれながら重なり、住居同市の間の空間を立体的に連続させている。
住民の生活は住居内にはおさまらずにバルコニーにあふれ出している。
全ての住居がランダムにつながっていることで、住民同士の出会いや交流を生み出す。
動画では、この建築の立体的な構成をわかりやすく伝えるために、ダイナミックなカメラワークを心掛けた。
またバルコニーを中心に賑やかに暮らしている様子を表現した。
機種??????? ????????????? Fujitsu CELSIUS J530
CPU?????? ????????????? Intel Xeon 3.60GHz
メモリ??? ????????????? 16.0GB
GPU????? ????????????? NVIDIA Quadro K2200
モデリングソフト? ????????????? Revit
モデル制作時間???? ????????????? 7 日
モデルデータサイズ???????????? 328 MB
Lumion制作時間? ????????????? 7 日
使用エフェクト
移動、タイトル、太陽、雲と空、被写界深度、色の収差、シャドー、スカイライト、ハイパーライト、反射、色補正、感光度、フェードイン/アウト、サウンド
動画レンダリング時間????????? 10 時間
静止画レンダリング時間????? 30 秒
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講評
ある意味とても面白い…笑えるという方向でも面白い、ユニークなコンセプトだと思いました。ただ「都市部の垂直性のある敷地で筋肉を用いて移動する、現代的でモンゴルらしいマンション」というテーマが、初見では実はあまり伝わらないのではという気がします。実は、垂直移動している人間、平たく言うと階段を駆け登っている人の姿がほとんど作品中で見られないことが一番大きな原因かと思います。せっかく、モノではなく人間自身の力に焦点を当てた建築デザインなのですから、1人主人公を立てて、彼もしくは彼女が外をランニングしてきてマンション内に入り、階段を何階分も登っていく姿を追っていくような構成にした方が、コンセプトが伝わりやすいような気もします。「住居内にはおさまらずにバルコニーにあふれ出す生活」という雰囲気は、人々の配置で何となく伝わっている気がします。一方で「ダイナミックなカメラワークを心がけた」ということに関して言いますと、カメラの動きも単調ですし、アングルの取り方も単純で、あまりダイナミックさを感じられません。ダイナミックさを出すには構図に角度をつけたり、カメラの動きを手持ちにして動きの速さに強弱をつけるなどの演出が必要です。特にこのマンションの場合、構造的に、あまり階段の吹き抜けを通り抜けるカメラワークを多用すると、狭苦しい印象を与えてしまってマイナスの恐れがあるかと思います。