Curved
須藤悦秀、秋元詩穂里、平井良拓 東急設計コンサルタント
対象建築:マンション
永遠に続く幸福を意味するモンゴル伝統模様の「ウルジーヘー」に着目し、土地に建築を刻む(Curved)ことを考えた。
高容積かつ逆L字型の敷地を有効活用するため、湾曲(Curved)した配棟計画とした。
南側に大きくなめらかな曲面を描く外壁と、バルコニーに繁茂する植栽は、無機質な街並みを有機的に彩る。
建物のコーナー部分は、縦ラインが印象的なシャープなカーテンウォールで構成し、外部に対して豊かな内部環境を表出させている。
本敷地の最大の魅力は、南側に広がる壮大なナショナルパークである。
住戸のプランニングにおいては、積極的に外の景色を取り入れ、「外への景観」と「外からの景観」を重要視している。
地域住民もマンション住人も、相互に緩やかな関わりを持ちながら暮らしていく。
モンゴル最大の都市ウランバートルで、モンゴル人の幸せな生活がずっと続いていくこと願って計画したマンションの提案である。
機種:HP Z4G4
CPU:Intel(R)Xeon(R)W-2133プロセッサー3.6GHz
メモリ:32GB
GPU:NVIDIA Quadro P5000
ソフト:Revit 2018
制作時間:7日
データサイズ:60MB
制作時間:50時間
使用エフェクト:昼間セット インテリアセット リアリスティックセット 夜セット 空と雲 レンズフレア 霧 ボリューム日光
高度な移動 レイヤアの可視性 風 太陽 移動 水平線の雲 二点透視 ムーン サウンド
動画レンダリング時間:13時間
静止画レンダリング時間:60秒
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講評
建築物のディテールの点描としては正しいショットの連続で、カメラワークやショットの長さも、ギリギリ忙しすぎないレベルには収まっていると思います。一方で、解説文にある「Curved」というテーマ、および、最大の魅力である「外への景観」の印象というのは伝えられていない気がします。0:11?の、模型のようにマンションが組み立てられていくギミックは面白いと思うのですが、曲面というテーマを表現するのであれば、この冒頭で、曲面に沿ったカメラワークをするなり、真俯瞰もしくは真下からのアオリのような、曲面が強調される撮り方をして伝えたいところです。ナショナルパークの景観は0:27?で表現を試みられているようではありますが、住人から見て素晴らしい景観が味わえる、ということを伝えるためには、人物の目の高さからのショットが必要ではないかと思います。どのショットも、人間の目線よりかなり高い角度からの外観しか見せていないので、この空間でこの景色が楽しめる、という印象に繋がりきっていない感じがします。そういう意味では0:40?のショットがかなり近いのですが、これがもっと人物の肩越しのショットから引いていくようなカメラワークだと、かなり上記の効果が出ると思います。0:58の、書籍が前景にあってその奥に読書する人々が見えるショット、とてもいいと思います。アングルもかっこいいですし、どんな空間でどういう時間を人々が過ごしているのかがしっかり伝わりますね。無駄にカメラが動かずじっくり見られるのも良いです。ラスト、映像と音楽がぶつ切りで終わってしまうのが勿体無いです。画・音ともにフェードアウトするだけでも余韻の残り方がだいぶ違ってくると思います。