第3回ルミオンコンペティション作品投票

作品詳細

作品

コミュニティーホール

表参道ストリートからの軸線上に位置した中央広場を、曲線状の細長い道のような棟で取り囲んだ、回遊性を持つ平面構成です。長い雨季を快適に過ごす為に、1階のS造で支持した2階のRC造床は通路と庇を兼ねて大きく張出し、2階は木造ですが雨を凌ぐ大きな屋根を冠しています。曲線の凸凹によって作り出された人溜りや視線が放たれる空間に沿って図書館やワークスペースを組込み、その間を寛ぎと心地よい空間で満たすようにカフェを配置しました。格子と硝子による間仕切によって通風を確保し室内を構築すると共に、視線は賑わいのある中央広場から室内を抜けて静的な周辺の木々へ広がり、この施設で営まれる人や自然のアクティビティを重層的に体感する事が出来ます。この施設の断面は、地元の昔ながらの住まいの断面を引用しており、古来、クメール人の生活の知恵を礎とし、今まさに新しい国づくりに邁進するカンボジアの人達へのエールが込められています。

  • コミュニティーホール
  • コミュニティーホール

講評

カット割と構成にちゃんと意図が感じられる、ムービーとしてしっかり作られた作品と感じます。0:27?のショットは、建築物の引き画からカメラ横移動してそのまま室内の様子を見せるという、この建築物の構造を活かしたいいショットですね。音の使い方も、オープニングの雨音だけの静謐から中盤の抑えめの音楽という組み立てはとても良いと思います。最後に鳥の声が入っているのだけが意図をちょっと汲み取れなかったのですが…夜明け?の表現でしょうか?0:55のところ、植栽がこれは恐らくアンコールワットの形をしているのですよね?せっかくなのでこれをもう2秒くらいちゃんと見せてそれが伝わるといいかなと感じました。